6月末、ニューヨークのレンタルアパートメントの約半数を占める、レント・スタビライズド・アパートメント(Rent-stabilized Apartment)のレント上昇率が、レント・ガイドライズ・ボードにより決まりました。

今回のボードミーティングでは、ランドロード側は6.75%を要求、逆にテナント側は上昇の凍結を要求していましたが、最終的には1年契約のレント上昇率は1.5%に、また2年契約の場合には2.5%の上昇となります。

これは過去の上昇率と比べると史上最低の上昇率であり、現市長の意向を強く反映した決定となっています。

今回の決定は今年の10月1日以降に契約される物件を対象に施行されますが、もちろん対象はレント・スタビライズド・アパートメントのみであり、一般の賃貸物件はこの限りではありません。

また、今回レント・スタビライズド・アパートメントに対するレギュレーションがテナントを守るために強化されました。

詳細は割愛しますが、今回のレギュレーション強化は、テナントをより強く守るだけではなく、レント・スタビライズド・アパートメントをフリーマーケット・アパートメント(大家が賃料を自由に決定できる一般の賃貸物件)にコンバートすることを規制する内容になっています。

このため詳細は割愛しますが、例えばレント・スタビライズド・ユニットが複数入っているマルチファミリービルディングを比較的安く購入し、レント・スタビライズド・ユニットをフリーマーケットユニットにコンバートするというような投資は今後は非常に難しくなります。

現在お手持ちの物件にレント・スタビライズド・ユニットが入っている場合にはご注意下さい。